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2007年7月30日(月)に「商社が握るかも知れないスポーツ産業の拡大」と題してコメントしています。天然資源の価格高騰で増収・増益を享受する商社にスポーツ産業を新たな投資先にして欲しいとの願いを込めました。

オリンピックを直前に控えて、水泳界では「レーザー・レーサー」を開発したイギリスのスピード社が注目を浴びています。スピード社の水着を付けた(装着した?)選手が次々に世界新記録を打ち立てるのですから、水泳競技関係者や水着メーカーが驚きと共に対応に大慌てしています。

そのスピード社と日本市場向けの包括的(マスター)ライセンス契約を結んでいるのが商社の三井物産です。水着についてはミズノとサブ・ライセンス契約を結んでいました。ところが、ミズノが自社ブランド確立のために契約を破棄しました。そこで、ゴールドウィンと契約を結び直しました。その後、世界新記録の続出です。環境が一変しました。ゴールドウィンの株価は急騰です。そして、三井物産は水着の知名度を梃に水着以外の商品のサブ・ライセンス契約締結に力を入れ始めました。新聞報道によれば、5年後に150億円の売上を目指すそうです。

皆さんご承知の通り、商社は桁違いの売上を誇ります。大手5社は10兆円を軽く超える売上ですし、営業利益も高水準です。三井物産の場合、連結決算ベースで、1人当り、売上が3.8億円、営業利益は900万円です。商社と広告代理店は「人が資産」と言われます。電通や博報堂が、1人当り、1.2億円、300万円ですから、現在、相当大きな差があります。

三井物産は5年後のスピード社関連売上を150億円に置いていますが、私は物足りないと思います。現在1人当り売上が3.8億円ですから、150億円では40人を賄える勘定です。40人は連結対象従業員の0.1%以下です。この数字では「経営にインパクト」を与えるには至りません。

三井物産にはスピード社に注入するエネルギーの500倍位のスケールでスポーツ産業に参入して欲しいものです。

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ソフトバンクのガトームソン投手と読売のゴンザレス内野手に続いて、ヤクルトのリオス投手に不正薬物使用が発覚しました。日本プロ野球界での違反者は3人目。全てが外国人です。

ドーピングと言えば、オリンピックが最も力を入れています。1999年にWADA(世界反ドーピング機構)が設立され、2000年のシドニー大会収入の1.9%、2,500万ドルがWADAに配分されました。以来、WADAはIOCのみならず、プロのスポーツ界にも反ドーピングを訴えています。

何故、ドーピングが問題になるのでしょうか?
不正だからです。スポーツの商業的価値が上昇しているために、「勝つ」こと、または、「良い」成績をあげることが「お金」を得る最良・最短の手段になりがちです。今、有力選手を取り巻く人たちは家族のみならず、エージェント、スポンサー、ライセンシーにまで及んでいます。だから、お金のためなら不正も辞さないと考える人が増えています。
元来、スポーツは、プロとアマチュアを問わず、「フェア」でなければ何の意味もなく、全く面白みがありません。ドーピングは八百長と同じです。

しかし、最も心配すべきは不正薬物を使用する選手の体なんです。選手たちが将来廃人同然の生活を送らないためにも不正薬物使用について厳重な監視が必要です。
同時に、スポーツファンの我々のためにも不正薬物使用は撲滅すべきです。何故なら、薬物がホームランや完全試合を作り出していたら記録の価値が無くなってしまいます。スポーツの面白みは記録への挑戦でもあります。だから、ドーピング監視は絶対に重要です。

ただ、気になるのはプロ野球界の反ドーピングに対する姿勢がやや緩慢なところです。金が掛かっても抜き打ち検査の回数をもっと増やす必要があります。不正が罷り通るスポーツをファンは見たいと思っていません。だから、外国人選手の検査は当分の間定期的に行う方が良さそうです。

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北京オリンピックサッカーの日本代表オーバーエージ枠選出に関連して、ガンバ大阪の遠藤選手に次いで、ヴィッセル神戸のFW大久保選手にサッカー協会から召集の打診がありましたが、神戸の安達社長が断ったとの報道がありました。
大久保が今年2月に右ひざを手術しており無理させたくない、また、チームも13位で大久保が必要である、との理由でした。
協会と神戸はサッカー界が抱える最も難しい問題に直面したことになります。

1863年にイングランドサッカー協会が設立され、1870年にイングランドやスコットランドなどイギリスの4地域が「国際試合」と称する代表同士の試合を行うに際して、協会は代表チームを組成するために、協会に属するクラブに試合に参加する選手の解放を義務付けました。この仕組みはイギリスから世界中に浸透し、プロリーグが出来た今でも、代表選手を召集する時に世界各国で採用されています。

スポーツの世界は、時として、経済の原理が通用しない部分があります。特に、サッカーでは、労働した人(選手)に労働に見合った報酬が支払われなかったり、ケガの場合の補償が曖昧だったりします。

サッカー協会は選手を保有しませんので、FIFA主催のワールドカップやIOCのオリンピックなどの国際試合となれば、「傭兵」の如く、Jリーグのクラブに選手を解放させます。その時、クラブにとっての難題は、選手解放が不定期な人事異動を意味し、しかも、コスト増に繋がることです。

現在、代表選手の招集は、クラブにとって、突然の出費と同じになっており、安定した企業経営を損なう形になっています。ヨーロッパの強豪チームのように2チーム分の選手を抱えるだけの財務力があれば何時でも協会の召集に応じることができますが、赤字経営のJリーグのクラブにヨーロッパの強豪チームと同じことを望むのは酷です。

いつもの説ですが、国際試合が増えつづける現在、協会とJリーグを共同勘定にすることが最も賢明な策と考えます。

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北朝鮮が核開発の中味を6者協議に申告しました。これを受け、アメリカのブッシュ大統領が北朝鮮に対するテロ支援国家の指定を解除することを表明しました。これによって、拉致問題の解決は確実に遠退くと予想されますので、日本とアメリカの政府首脳がどんなに言い繕っても、日本国民は福田政権に対して改めて失望の意を深くすることになるでしょう。

福田首相の「他人ごと」には最早驚かなくなりましたが、リーダーシップの欠如は、国益に関ることだけに、総退陣・総選挙は不可避ではないでしょうか。拉致された国民を取り戻せない政府を国民は支持できません。アメリカにとって拉致は優先順位が高くありません。アメリカの国民のことではないからです。だから、日本の首相はアメリカの意向に後追いするだけでは駄目です。同盟国であるアメリカに影響力を行使して、核問題よりも拉致問題を優先させるぐらいの気構えでアメリカに協力を求めるべきです。それがリーダーシップと言うものです。

ロシアが2年前に拿捕した日本のカニかご漁船を国営企業に譲渡していることが判明しました。国境線上で殺害し、罰金を取った上に舟を没収とは。これほど舐めきった行為はありませんが、ロシアに対して政府高官が強い抗議をしたとの報道は見ていません。強いリーダーがいない日本が強硬な姿勢を取るはずがないと見切っていることは確実です。
中国との関係で歯がゆい思いをする事例は枚挙に遑がありません。新聞やテレビを見るたびに落胆するばかりです。

ナショナリズムの高揚ではありませんが、我々は強いリーダーを望むものです。ロシア人がプーチンは嫌いだけれど、プーチンに率いられた強いロシアは好きと言うのが理解できます。

ところで、リーダーシップでは、プロ野球でも同じような現象が起っています。もし本当ならビックリものですが、MLBがNPBの12球団の内、6球団をMLBに組み入れる構想を進めているとの話を聞きました。最近の動きから判断して決して「眉唾」ではないと言うのです。
たとえば、先のWorld Baseball Classicでは収入配分で本の少し抵抗の真似事をしたが、結局、NPBはMLBの言い分を丸呑みした。また、今年のパリーグ開幕と同じ時期のMLB公式戦をNPBは許可したではないか、と。
NPBとコミッショナーがMLBに対して外交手腕を発揮したとは到底思えず、NPBのMLB吸収もMLBの思惑通りになるだろう、と講釈師のような話でした。

私のゼミ生に、MLB構想に賛成か反対かたずねました。1人を除き21人が反対でした。勿論、この数が野球ファンの総意とは思いませんが、参考になる反対表明でした。
国民の支持を得られない策は実現が難しいでしょう。しかし、絶対に必要なことは、新コミッショナーのリーダーシップ発揮です。12球団から成るNPBを保護し、12ではなく、16更には24にまで球団を増やす強い意思と実行力を期待したいものです。

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2008年6月26日(木)

日本プロ野球組織(NPB)と日本プロ野球選手会(選手会)が、フリーエージェント(FA)の取得年数を現行の9年から8年に短縮し、昨年のドラフト以降に入団した大学・社会人は7年にすることに合意しました。FA移籍補償金も減額されることになりましたが、海外移籍は9年が継続されます。

FA短縮は選手にとって喜ばしいことです。しかし、FAは球団経営に直接影響を及ぼす制度ですし、他の制度との整合性も求められるために、手放しで喜べない面もあります。

FA導入はMajor League Baseball (MLB)の1976年シーズンからです。その時、MLBの選手平均年俸は約5万ドルでした。それから32年後の、2008年シーズン開幕時の平均年俸は315万ドルです。実に、32年で60倍を超えています。
従業員の平均年俸が基点とする年から2年毎に倍になれば、普通の企業は途中で倒産です。もちろん、倒産の前に給与調整が行われます。だから、よくも60倍になってもMLBが倒産しないものだと不思議です。

MLBの選手年俸上昇は、当時の選手会委員長のMarvin Miller(マービン・ミラー)のお陰です。彼は、FAの権利取得までに4~6年を置き、数少ない実力のある選手を移籍市場に出せば、球団が選手獲得を競い合うと判断しました。MLBの労使交渉の結果、FA取得年数が6年と決り、選手年俸の上昇も彼の読みの通りとなりました。
但し、年俸の急騰は彼の予想を遥かに超えるものでした。その原因を彼は資格認定のない代理人制度と考えていました。

MLBが経験したFA制度と選手年俸高騰が良く似た形でNPBと選手会との間で起るとは到底思えません。なぜなら、NPBには潤沢な収入がありません。代理人制度も代理人そのものが存在できないような仕組みだからです。しかし、NPBの諸制度が現行のまま継続するとも思えません。

FA市場を活発化するために、FA短縮と共に移籍補償金の減額も決りましたので、力のある選手が強く望めば、ポスティング制度を利用して選手をMLBに送り出す球団が増える可能性が出てきました。NPBに属する選手の平均年俸が約3,600万円ですから、MLBの9分の1です。高い年俸が魅力的でないはずがありません。
選手はMLBに早く行きたいと考えますし、球団はどうせ選手が出て行くならば高い補償金を取りたいと考えるのは自然の流れです。FAの短縮はポスティング制度を活発化させるだけかも知れません。

何はともあれ、NPB全体の収入増と球団間の収入と支出の均等化がよりFA市場を活発化させることになるのですが、果たして、そうなるでしょうか?それとも、黒船(MLB)襲来を待つべきでしょうか?

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