MLB選手の2007年の平均年俸が史上最高の282万ドル(約3億円)に達したと報じられていました。3億円は日本では大学卒サラリーマンの平均生涯給料に相当します。
プロスポーツリーグの収入分配システムは他の産業(特に、製造業)と大きく異なります。リーグ・球団・選手の塊が1つの事業体ですが、商品は「試合」です。試合は球場(工場に相当)で生産されますが、一般のメーカーであれば製造前に不可欠な、原料・半製品の購入と開発研究費を必要としません。
また、試合は工員や機械設備に相当する「選手」によって作られますが、試合終了と供に販売も終了です。試合は在庫になりません。したがって、流通、販売促進、広告宣伝の諸経費も必要としません。
以上から判断しても、球団の収支勘定は複雑ではありません。球団の経費は、球団事務所の運営・維持費用、球団役員・事務員の給料の外に、工場関連費用に相当する球場使用料、選手年俸、遠征費などの選手関連費用で構成されます。収入からこれらの経費を差し引いた残りが球団収益です。
現在、MLBの球団は、収入の約60%を選手年俸、10%を選手関連費用にあて、残り30%を球場使用料と人件費を含む球団維持管理費に充てた上で収益を捻出しています。
MLBは観客動員数の4年連続新記録を更新中ですし、大型のテレビ放送権契約も実現しました。1994年以来年率5%の収入増を続けています。潤沢な収入の中から40名の選手に60%が配分された結果が平均3億円ですから、球団は然程の負担にはなっていないようです。
日本のプロ野球選手(外国人選手を除く)の平均年俸が3,550万円ですから、残念ながら、現状では優秀な日本人選手のMLB行きを防ぐ手立ては皆無に近いですね。







