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前巨人のジェレミー・パウエル投手がオリックスとソフトバンクと二重契約を結んでいた疑いがあるとして揉めています。簡単な経緯は次の通りです。
1月11日、オリックスがパウエル獲得を発表
1月20日前後、ソフトバンクがパウエルに接触
1月22日、パウエルがサイン入り統一契約書をオリックスにFax
1月29日、ソフトバンクがパウエル獲得を表明

この騒動を受け、パリーグはどちらの契約も有効として二重契約と認定しました。しかし、それからが大変です。どちらも有効との認定ですから、オリックスもソフトバンクもそれぞれ自分の言い分を主張します。また、ソフトバンクが契約金をオリックスの倍出しますので、当然のことながら、パウエル側はソフトバンクと契約するつもりだったと言いますので、益々混乱して、未だ解決の目処が立っていません。

パウエル問題はリーグ会長の存在をも問うことになりました。日本のプロ野球はリーグ全体を統轄するコミッショナーに加え、セとパの両リーグを個別に統轄するリーグ会長が存在し、その下に、セ・パにそれぞれ6球団が加盟する形をとっています。
プロ野球界の運営は、重要事項は球団代表から成る実行委員会を経てオーナー会議で決定されます。また、ビジネスの面では、日本シリーズとオールスターの興行権を除き、全て各球団が権利処理をします。したがって、コミッショナーとセ・パ両リーグ会長が果すべき役割は「裁判官」なのです。

一般の私企業では、刑事事件を除いて、懲罰等の民事上の争いは就業規則等の社内ルールに従って組織内で解決します。日本のプロ野球も私企業(球団)が寄り集まった組織ですから、パウエル問題も「野球協約」に従ってパリーグ会長の裁決で解決できたはずです。

パリーグには専属の、または、顧問の弁護士がいなかったのでしょうか?
常識的には、二重契約は存在しません。先行した契約書が有効であれば、後で作成された契約書は単なる紙切れです。パリーグ会長が弁護士に先行したオリックスの契約書を十分に吟味させ、弁護士の意見を踏まえて判断しておれば、それが「最終」になったはずです。

アメリカのプロリーグ(MLB、NBA、NFL、NHL)ではリーグやカンファレンス毎の会長は存在せず、コミッショナーが全てを統轄しています。パウエル問題によって、日本のプロ野球もアメリカのように、1人(コミッショナー)に裁判官の役割を委ねることになるだろうと予感します。

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